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遺品整理で相続税はどう扱う?考慮すべき財産・債務と相続税の計算方法を解説

遺品整理で相続税はどう扱う?考慮すべき財産・債務と相続税の計算方法を解説

遺品整理を終えて相続財産が確定したところで、相続税はどれくらいかかるのか気になることでしょう。相続した遺産の金額によっては、相続税の納付が困難なケースも珍しくありません。

相続税を計算するためには、相続遺産の正確な評価額を把握することが重要です。評価額がわかれば、あとは国が定めた相続税の計算式に沿って計算すれば算出できます。

本記事では、遺品を相続した際の相続税の計算方法について解説します。

なお、相続した資産の評価額を算出するにあたり、品目によっては税理士や弁護士などの専門家に依頼しなければなりません。ご自身で計算する際は、あくまで概算として留めてください。

遺品整理により課税された相続税の扱い

遺品整理により課税された相続税の扱い

遺品整理で財産を相続した場合、相続税が課せられるケースがあります。財産を相続した際に生じる相続税の基本について、以下2つの観点から解説します。

  • 基本は相続人が納税まで対応する
  • 相続放棄をした場合は納税義務なし

それぞれ詳しく見ていきましょう。

基本は相続人が納税まで対応する

相続税とは、財産を相続した相続人を対象に課せられる税金です。遺品整理で財産を引き継いだ場合、納税まで相続人が対応します。納付期限は、被相続人(故人)が亡くなったことを知った日の翌日から10ヵ月以内です。

納税先は管轄の税務署や金融機関の窓口で、原則として現金での一括納付と決められています。期限を過ぎると延滞税が発生するため、早めに手続きを進めることが大切です。

例えば、父親が7月1日に亡くなったことをその日に知った場合、納付期限は翌年の5月1日です。手続きの準備には時間がかかるため、できるだけ早めに動き始めましょう。

相続放棄をした場合は納税義務なし

相続放棄をした場合、財産を引き継げない代わりに相続税の納付義務は生じません。相続放棄を選ぶ主な事例は、被相続人に負債が多い場合などです。

相続放棄をおこなう際は、相続の開始があったことを知った日から3ヵ月以内に家庭裁判所へ申立ててください。期限を過ぎると自動的に相続を承認したとみなされるため、早めに手続きを済ませましょう。

なお、相続放棄をした場合は遺品整理もできません。相続放棄をした人が遺品整理を進めると「相続を承認した」とみなされ、相続放棄が認められないケースもあります。

相続放棄を検討している場合は、遺品に手を触れる前に専門家へ相談することをおすすめします。

相続放棄をした場合の遺品整理について詳しくは、以下の記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。

相続放棄したら遺品整理はどうする?トラブルを避ける注意点について詳しく解説

遺品整理で相続税の計算時に考慮する財産・債務

遺品整理で相続税の計算時に考慮する財産・債務

相続税を計算する際は、相続した財産が課税対象になるかどうかを正確に把握してください。また、故人が残した債務は財産から差し引ける場合があるため、こちらも忘れずに把握しておきましょう。

相続税を正確に計算するにあたり、押さえるべきポイントは、以下の3つです。

  • 非課税となる遺品
  • 課税対象となる遺品
  • 債務控除の対象となる債務

ひとつずつ解説します。

非課税となる遺品

日常生活で使用する家具や家電などの生活用動産は、原則として相続税の課税対象外です。生活用動産とは「生きていくために必要」と考えられる物品を指します。

該当する物品の例は、自宅で使っていたダイニングテーブルや冷蔵庫、洗濯機などです。仮に生活用動産に該当する物品をリサイクルショップへ売却しても、売却益に税金はかかりません。

ただし、生活用動産に該当する品目であっても、1個または1組の価額が30万円を超える貴金属や宝石、美術品などは課税対象となります。高額な物品がある場合は、たとえ生活用動産であっても安易に判断しないことが大切です。

課税対象となる遺品

生活用動産に該当しない遺品は、原則として相続税の課税対象です。課税対象となる代表的な品目を、以下の表にまとめました。

遺品の種類 課税対象
自宅の家具・家電(日常使用品) 非課税
現金・預貯金 課税対象
不動産(土地・建物) 課税対象
有価証券(株式・債券など) 課税対象
貴金属・宝石(1点30万円超) 課税対象
車両 課税対象

売却したときに価格がつく物品は、形態に関わらず課税対象になると考えてください。例えば、故人が収集していたブランド品の腕時計や絵画なども、査定額に応じて課税対象になります。

課税対象の遺品は、相続発生時点での評価額をもとに相続税を計算します。

債務控除の対象となる債務

故人が残した借入金などの債務は「債務控除」として遺産総額から差し引きができ、課税対象額を減らせます。

対象となるのは、故人が亡くなった時点で確実に存在した債務です。一部の債務は対象外となるため、計算する際は正確に理解しておきましょう。

債務控除の対象となる債務については、以下の表にまとめました。

対象の債務 対象外の債務
・借入金
・未払い金
・所得税や住民税などの未納税金
・公共料金の未払いなど

・遺品整理費用
・墓地・仏壇の購入費用
・香典返しの費用
・相続人などの責任に基づく延滞税・加算税

遺品整理費用は債務控除の対象外ですが、相続財産から支払うことは可能です。

遺品整理で相続した遺産にかかる相続税の計算方法

遺品整理で相続した遺産にかかる相続税の計算方法

遺品整理で相続した遺産の相続税を計算する手順は、以下の3ステップです。

  1. 相続した財産の評価額を計算する
  2. 債務控除の対象となる債務を差し引く
  3. 基礎控除を差し引き、相続税額を計算する

順番に見ていきましょう。

相続した財産の評価額を計算する

相続税の計算でまず必要なのは、相続した財産の評価額を算出することです。財産ごとに評価方法が法律で定められており、その方法に従って算出します。

財産の種類   評価方法の概要  
現金・預貯金 相続発生時点の残高
不動産(土地) 路線価方式または倍率方式
不動産(建物) 固定資産税評価額
有価証券(上場株式) 相続発生時点の市場価格
貴金属・車両 相続発生時点での売買実例価額など

高額な財産は第三者に評価してもらう場面も多く、不動産であれば路線価をもとに計算するのが一般的です。評価方法を誤ると相続税額が変わるため、不安な場合は税理士へ相談してください。

債務控除の対象となる債務を差し引く

財産の評価額が確定したら、債務控除の対象となる債務を差し引きます。対象となるのは前述のとおり、借入金や未払い金、未納税金などです。

例えば、相続財産の評価額が5,000万円で、故人の住宅ローン残債が500万円あった場合、課税対象額は4,500万円になります。このように、債務控除を適用することで相続税の負担を減らせます。

なお、債務控除の際は対象外の債務を差し引かないように確認しながら、計算を進めましょう。

基礎控除を差し引き、相続税額を計算する

債務控除後の遺産額から、さらに基礎控除を差し引いて課税遺産総額を算出します。基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。

例えば、法定相続人が2人で課税対象額が4,500万円の場合を見てみましょう。基礎控除は4,200万円(=3,000万円+600万円×2人)となり、課税対象額から差し引いた金額は300万円です。300万円に適用される税率は10%で、納付する相続税は合計で30万円(=300万円×10%)となります。実際の現場では、相続金額の割合に応じて1人あたりが納付する相続税が計算されます。

計算の流れが複雑に感じる場合は、税理士への相談も検討してください。

参照:No.4152 相続税の計算|国税庁

遺品整理における相続税についてまとめ

遺品整理における相続税についてまとめ

遺品整理で財産を相続した場合、相続税は相続人が期限までに納付します。相続放棄を選んだ場合は納付義務が生じない代わりに遺品整理もできなくなるため、原則として手を付けないようにしてください。

相続税の計算では、課税対象となるのは現金や不動産、有価証券などです。生活用動産は原則として課税対象外ですが、1点あたりの価額が30万円を超える場合は課税対象とみなされることもあります。

相続税の計算はご自身でもできるものの、あくまで概算でしかないため、必要に応じて税理士への相談も検討してください。

相続税が気になるものの、まだ遺品整理すら終わっていない人であれば、遺品整理業者にまとめて聞いてみるのもひとつの方法です。業者のなかには遺品整理作業だけでなく、相続税の相談や書類作成のサポートまで請け負っている場合があります。

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