「遺品整理はいつからおこなえばいい?」と疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。
遺品整理をおこなうタイミングに決まりはありませんが、葬儀後や四十九日法要の後に取り組むケースが多い傾向にあります。遺品整理は親族と話し合いをして、どのように進めるのか決めてから取りかかりましょう。
本記事では、遺品整理をおこなうタイミングのほかにも、流れや優良業者の見極め方を解説します。遺品整理をおこなう予定の人は、最後までご覧ください。
目次
遺品整理はいつからおこなえばいい?おすすめのタイミング5選
遺品整理におすすめのタイミングは、以下の5つです。
- 葬儀後
- 年金や保険の手続き後
- 四十九日法要の後
- 相続税の申告前
- 気持ちが整理できた後
タイミングがわからないと気になっている人は、それぞれチェックしておきましょう。
葬儀後
故人が亡くなってから葬儀を済ませ、7日後から始めるケースが挙げられます。死亡届は死後7日以内に提出しなければならないため、手続き後に遺品整理を開始するとスムーズに進められます。
葬儀は親族が集まる機会でもあるため、遺品整理について話の場を設けやすいことがポイントです。葬儀後に親族からの同意を得られたら、遺品整理を始めましょう。故人が契約していた物やサービスがある場合、早めに対応すると手続きがしやすく、解約までにかかる費用も安く済みます。
葬儀後の遺品整理は手続きがしやすいため、気持ちの整理ができている場合は取りかかるとよいでしょう。
年金や保険の手続き後
年金や保険の手続きは死後14日以内に済ませなければならないため、そのタイミングで遺品整理を始めるのもおすすめです。手続きが完了する前に遺品整理を始めると、期限に間に合わなくなる可能性もあります。
遺品整理に時間をかけすぎたために、手続きの期限を超過してしまい、ペナルティが科されるという事態も起こりえます。家の状態によっては長期間にわたることもあるため、手続きが落ち着いてから作業をおこなうのがおすすめです。
四十九日法要の後
四十九法要は親族が集まる機会なので、遺品整理しやすいタイミングのひとつです。葬儀直後は親族の気持ちの整理がついておらず、遺品整理どころではないかもしれません。
その分、四十九日法要の後なら葬儀後よりも気持ちの整理がついている可能性が高く、遺品整理の話し合いがしやすくなるでしょう。遺品整理は親族全員の合意が必要なので、集まりやすい四十九日法要後なら、スムーズに作業を開始できる可能性があります。
親族が遠方におりなかなか集まれない場合は、四十九日法要後に遺品整理に取りかかれるようにスケジュールするとよいでしょう。
相続税の申告前
相続税の申告前なら遺品相続についても考えられるため、作業を進めやすいタイミングのひとつです。遺品相続を放棄する場合は3ヵ月以内に申し立てしなければならないため、申告前に遺品整理するのもおすすめです。
相続税の納税義務者になっている場合、死亡を知った翌日から10ヵ月以内に相続税の申告手続きをする必要があります。
故人の遺品をチェックして相続するか放棄するか決めなければならないため、遺品整理について親族で話し合うきっかけにもなります。相続税の申告が遅れるとペナルティを科されるケースもあるので、必ず10ヵ月以内に手続きを済ませてください。
気持ちが整理できた後
気持ちが落ち着いていない段階で遺品整理をするのは困難です。気持ちの整理が付いていない状態で遺品整理に着手しても、故人のことを思い出してしまい、なかなか作業が進まず時間がかかってしまうことがあります。
葬儀後や四十九日法要後は気持ちの整理ができず、遺品整理が進まないケースも少なくありません。親族の気持ちの整理ができてから遺品整理を進めれば、故人との思い出話も親族間でできるでしょう。
ただし、死後から何年も経過すると手続きが複雑になったり、余計な費用がかかったりするケースが考えられます。気持ちの整理ができた後に遺品整理をする場合は、ある程度の目安は立てておきましょう。
遺品整理をおこなうまでの流れ3ステップ
遺品整理をおこなうまでの流れは、以下の3ステップです。
- スケジュールを決める
- 遺言書やエンディングノートを確認する
- 親族全員の合意を確認する
どのように進めればいいのかわからない人は、ひとつずつチェックしてください。
スケジュールを決める
まずはいつまでに遺品整理を終わらせるのか、スケジュールを立てましょう。部屋ごとに遺品整理のスケジュールを立てることで、効率的に進められます。
スケジュールの例として故人の書斎は5月まで、リビングは7月までに終わらせる、といったイメージです。
また、相続税の申告期限や賃料が発生するタイミングを確認してスケジュールを立てるのもおすすめです。相続税の申告期限までにリビングを遺品整理すると決めておけば、長引かずに作業を進められるでしょう。
遺言書やエンディングノートを確認する
スケジュールが決まったら、故人の遺言書やエンディングノートを確認します。遺言書やエンディングノートには故人の要望が記載されているので、意向に沿って作業することが大切です。
故人が残しておいて欲しい物や、形見分けして欲しい物について記載があるかもしれません。作業前に確認しておけば、遺言書やエンディングノートに沿って遺品整理すれば親族間のトラブルにも発展しにくくなります。
親族全員の合意を確認する
遺品整理をおこなう際は、親族全員の合意が必要です。合意がないまま進めると、親族間でのトラブルに発展する可能性が高いため、必ず話し合ってから作業を進めましょう。
合意のないまま進めると、残すべきものを処分してしまう事態も考えられます。遺品整理がきっかけで親族間でトラブルになるケースは多いため、必ず合意を得てから作業してください。
遺品整理をおこなう2つの方法
遺品整理をおこなう場合、自力で進める方法と遺品整理業者に依頼する方法があります。それぞれメリット・デメリットがあるため、自身の状況に応じて選ぶことが大切です。
それぞれの方法について、ひとつずつ解説します。
自力でおこなう
遺品整理を自力でおこなうと、大幅に費用を節約できます。自分のペースで進められることも、大きなメリットと言えるでしょう。
一方で、仕事でなかなか作業できない場合や、故人の家が遠方にある場合は向いていないかもしれません。実際に、自力でおこなうとなると多大な労力と時間がかかるため、仕事と並行して進めるのは困難なことです。
親族がなかなか集まらず作業を進められなかったり、遺品整理する時間がなかったりする場合は、後述する遺品整理業者に依頼しましょう。
遺品整理業者に依頼する
自分で作業できなくても、遺品整理業者に依頼すれば短時間での作業が可能です。短時間で作業は終わりますが、料金がかかるため安く済ませたい人には不向きでしょう。遺品整理でどれくらいの費用をかけられるか考えておくと、業者へ依頼するときの判断軸になります。
悪徳な遺品整理業者に依頼すると、間違って処分されたり異常に高額な費用を提示されたりすることもあるため、注意が必要です。遺品整理業者に依頼するときは、許可やプランをしっかり確認してみてください。
遺品整理を業者へ依頼するときにかかる費用
遺品整理を業者へ依頼する際に、多くの人は費用面が気になるでしょう。業者への依頼費用は家の状態や間取りによって、大きく変動します。
多くの業者では間取りに応じて料金を設定しています。目安となる相場は、以下のとおりです。
間取り | 費用相場 |
---|---|
1R・1K | 30,000~80,000円 |
1DK | 50,000~120,000円 |
1LDK | 70,000~200,000円 |
2DK | 90,000~250,000円 |
2LDK | 120,000~300,000円 |
3DK | 150,000~400,000円 |
3LDK | 170,000~500,000円 |
4LDK以上 | 220,000~600,000円 |
あくまで目安であるため、確実な金額を把握したい場合は訪問見積もりを依頼することをおすすめします。
また、3階建てでエレベーターがない場合はその分労力が必要なので、費用が高くなる傾向にあります。家の立地や間取りによっても遺品整理の費用は異なるため、複数の業者から相見積もりを取ってみてください。
相見積もりを取っておけば、極端に高い業者は一目瞭然なので、悪徳業者に引っかかるリスクを減らせるでしょう。
優良な遺品整理業者を見極めるポイント4選
遺品整理業者に依頼する際は、優良な業者を選ぶことが重要です。優良な業者を見極めるためのポイントは、以下の4つです。
- 一般廃棄物収集運搬業許可を取得している
- 訪問見積もりに対応している
- 見積書がわかりやすい
- 丁寧に対応してくれる
悪徳業者に引っかかるリスクを減らすために、ひとつずつ押さえておきましょう。
一般廃棄物収集運搬業許可を取得している
一般家庭の遺品整理をするためには、一般廃棄物収集運搬業許可が必要です。遺品整理業者に依頼する際は、市町村から一般廃棄物収集運搬業許可を受けているか確認しておきましょう。
業者自体が無許可であっても、提携業者が許可を保持している場合であれば問題ありません。しかし、一般廃棄物収集運搬業許可がない業者は悪徳業者の可能性があり、トラブルに発展するリスクもあります。
そのため、業者を見つけたら最初に一般廃棄物収集運搬業許可の有無をチェックしましょう。
訪問見積もりに対応している
正確な金額を把握するために、訪問見積もりに対応している業者を選ぶことも重要です。遺品整理は立地や間取りによって費用が異なるため、実際に部屋を見てもらわないと詳細な金額を出すことは困難です。
訪問見積もりをおこなっていない業者は、作業後に追加料金を請求してくるケースがあります。また、訪問見積もりを依頼して相見積もりを取ることで、より費用が安い遺品整理業者を見つけられる点もメリットのひとつです。
訪問見積もりが面倒に感じる人もいるでしょうが、費用を安く抑えるためにも、欠かさずに依頼しましょう。
見積書がわかりやすい
見積書に作業内容や料金が明確に記載されており、プランがわかりやすい業者を選ぶのがコツです。見積書に「一式」と書かれており、具体的な費用がわからない場合は、悪徳業者の可能性があります。
「一式」とは、作業内容を詳しく書かないときに記載される項目なので、見積書に書かれている場合は注意してください。業者に作業内容や費用を問い合わせて明確な答えがもらえるなら問題ありませんが、ごまかされる場合はほかの業者に依頼しましょう。
トラブルに発展するリスクを下げるためにも、見積書を具体的に記載している業者を選ぶことが大切です。
丁寧に対応してくれる
遺品整理は故人との思い出を整理する作業でもあるので、丁寧に対応してくれる業者を選びましょう。電話ややり取りが誠実でスムーズな業者なら、安心して任せられます。
口コミや評判を参考にして、丁寧に対応してくれる業者を選びましょう。
スタッフの対応を確認するためにも、複数の業者へ訪問見積もりを依頼することがポイントです。訪問見積もりで実際に自宅まで来てもらえば、スタッフの質も比較できます。
丁寧に対応してくれる業者に依頼すれば、気持ちよく遺品整理を終わらせられるでしょう。
遺品整理をおこなうときの注意点3つ
遺品整理でトラブルにならないためにも、以下の3点に注意しましょう。
- 故人の財産を確認しながら作業する
- 手続きの期限を確認する
- 処分に迷った物は保留にして手を止めない
ひとつずつ解説します。
故人の財産を確認しながら作業する
故人の負債が多い場合は相続放棄が選択肢に挙がるため、財産を確認しながら作業することが大切です。借金や滞納が多い場合、相続放棄しないと負債も承継することになります。
また、相続放棄は相続開始から3ヵ月以内に申請しなければならないため、負債の有無は早めに把握することが重要です。
故人の財産を確認しないまま作業すると、形見分けや売却すると相続放棄できません。故人の負債を承継しないためにも、遺品整理は財産を確認しながら進めましょう。
手続きの期限を確認する
手続きの期限を確認しておかないと、やり取りが複雑になったり余計な費用を支払わなければならなくなったりします。死亡後は以下のような手続きが必要なので、遺品整理する前にチェックしておきましょう。
- 死亡届の提出
- 健康保険証の返納
- 年金受給権者死亡届の提出
- 世帯主変更届
- ガス、水道、電気などの公共料金の解約
- 携帯電話の解約
- 加入していた保険の変更手続き
遺品整理する際は手続きの期限を確認しておき、それに合わせてスケジュールを組めばスムーズに進められます。期限に遅れないためにも、手続きの期限をチェックしていつまでに何を提出すればいいのかまとめておくとよいでしょう。
処分に迷った物は保留にして手を止めない
処分すべきか迷った物が出てきた場合は、一旦保留にしてもかまいません。保留にして別の作業に着手しないと一向に進まなくなるため、処分に迷った物があっても手を止めないようにしましょう。
たとえば、故人の思い出の品でも同じような物がいくつもある場合、処分するか迷う場合もあります。1人では処分するかどうか決められない場合は、後日他の親族の意見を聞くことで決断しやすくなります。
無理に必要か不要かを決めるのではなく、一旦保留にすることも念頭に置いてみてください。
遺品整理をおこなうタイミングについてまとめ
遺品整理をおこなうタイミングに決まりはありません。葬儀後や四十九日法要後など、気持ちの整理ができた後におこなうとスムーズに進められるでしょう。
ただし、親族全員の同意を得ないまま進めるとトラブルに発展する可能性があるため、必ず話し合ってから作業を進めてください。
遺品整理を業者に依頼する場合は、許可やスタッフの対応をしっかりチェックしておきましょう。事前にチェックしておけば、悪徳業者に引っかかるリスクを減らせます。
遺品整理の業者選びで悩んでいる人は、山本清掃にご相談ください。山本清掃では、見積もりやご相談をメールや電話、LINEで受け付けております。
遺品整理しようと考えている人は、ぜひ山本清掃までお問い合わせください。