「遺品整理業者はどのように選べば良いのだろう?」と、気になる人は多いでしょう。遺品整理は、大切な故人の思い出や財産を整理する重要な作業です。専門的な知識と経験が必要な作業であるため、信頼できる業者選びは大切なプロセスの第一歩となります。
信頼できる業者を選ぶことで、法的な手続きから実際の整理作業まで、スムーズに遺品整理作業をおこなってくれるでしょう。
本記事では、信頼できる遺品整理業者を見つけるための重要なポイントと選定基準を詳しく解説します。記事を参考に家族の状況や予算、希望するサービス内容に合致した遺品整理業者を探してみてください。
目次
遺品整理業者の選び方9選
遺品整理業者を選ぶ際の重要なポイントは、以下の9つです。ポイントを慎重に検討することで、より良い選択ができます。
- 必要な資格を持っている
- 見積もり料金が明確
- 複数の業者から見積もりを取る
- 対応エリアを確認する
- 訪問見積もりをしてくれる
- 口コミが良い
- スタッフの対応が丁寧
- アフターサービスが豊富
- 公式サイトの情報が充実している
信頼できる業者を適切に選択すると、遺品の整理作業がスムーズに進むだけでなく、遺族の心もサポートしてもらえます。専門家による丁寧な対応は、大きな支えとなるでしょう。
必要な資格を持っている
遺品整理の際に発生する不用品は法律上「一般廃棄物」として分類されます。収集・運搬するためには、自治体から発行される「一般廃棄物収集運搬業許可」の取得が必要不可欠です。
法定資格を持たない業者は、たとえ遺品整理の経験が豊富であっても、不用品の処理はできません。そのため、遺品整理業者を選定する際は必ず「一般廃棄物収集運搬業許可」を保持している業者を選ぶことが、安全で適切な処理のために重要となります。
ただし、遺品整理業者の中には自社で許可を持っていなくても、保持している別の廃棄物処理業者と正式な業務委託契約を結んでいるケースもあります。したがって、許可証を保有していない業者に当たった場合は、委託契約について確認するとよいでしょう。
見積もり料金が明確
業者を選ぶ際、料金は重要な判断材料のひとつです。間取りや部屋の広さ別に料金が記載されていると見積もりが立てやすく、予算計画を立てる際にも役立ちます。
交通費や出張費、駐車料金などの費用も明確に提示されていると、トータルコストを正確に把握しやすいです。ホームページの料金表を確認し、記載されている内容をよく読んで、不明な点があれば事前に問い合わせることをおすすめします。
極端に安すぎる業者は、途中で追加請求が発生したり、サービスの質が低かったりする可能性があります。そのような業者を避けるために、相場を調べて適正な価格帯を把握しておきましょう。
複数の業者から見積もりを取る
遺品整理業者を選ぶ際は、できるだけ多くの業者から見積もりを取ることがおすすめです。信頼できる業者を見つけるためには、少なくとも3社以上から見積もりを取得することが望ましいでしょう。
複数の業者から見積もりを取得すると、サービス内容や料金体系を詳しく比較検討ができ、最適な業者を選びやすくなります。
相見積もりをおこなうと、同じようなサービス内容でも、より安い価格で提供している業者を見つけられます。ただし、価格だけでなく業者の実績や評判、対応の丁寧さなども総合的に考慮することが大切です。
対応エリアを確認する
遺品整理業者を探す際、インターネット検索すると全国各地のさまざまな業者が検索結果として表示されます。多くの選択肢がある一方で、情報が多すぎて比較が難しい場合もあるでしょう。
気になった遺品整理業者を見つけても、自分の地域が対応エリア外となっている可能性があります。そのため、効率的に探すためには検索キーワードに自分の地域名(市区町村名など)を入れることをおすすめします。
自分の地域が対応エリアに含まれている遺品整理業者を選択しましょう。
訪問見積もりをしてくれる
訪問後に詳細な見積もりを提示してくれる業者を選ぶと、後々のトラブルを防げます。
訪問見積もりを実施しない業者は、現場の状況を正確に把握できていないため、後から料金トラブルになるリスクが高いです。
作業完了後に「想定以上に作業が複雑だった」などの理由で予想外の料金を上乗せされるケースが報告されているため、十分に注意しなければなりません。
見積もり時には標準料金に加えて、どのような場合に追加料金が発生する可能性があるのか、具体的な事例を挙げて確認しておくとよいでしょう。
口コミが良い
優良業者を見分ける効果的な方法は、サービスを利用した顧客からの口コミや評価を丁寧に確認することです。利用者からの口コミには、実際のサービス体験に基づいた具体的な評価や感想が含まれているため、業者選びにおける重要な判断材料となります。
口コミを評価する際は、投稿されている口コミの総数や詳細な記述内容、最近の投稿状況なども含めて判断すると、より正確に評価できるでしょう。
スタッフの対応が丁寧
問い合わせた際、丁寧な口調で親切に対応してくれる業者は作業も入念におこなってくれる可能性があります。初回の問い合わせの段階から、顧客の立場に立って詳しく説明してくれる姿勢は、業者の信頼性を示す重要な指標となります。
とくに、見積もり時に作業の内容や追加料金について分かりやすく説明する業者は信頼できます。このような業者は、作業完了後のアフターフォローまで含めて、充実したサービスを提供してくれるでしょう。
アフターサービスが豊富
遺品整理業者によっては、依頼者の精神的・物理的な負担を軽減するためのアフターサービスを提供しています。アフターサービスには多様な内容が含まれており、それぞれが依頼者のニーズや状況に合わせて柔軟に選択できます。具体的なサービス例は、以下のとおりです。
- 清掃サービス
- 消臭サービス
- 遺品のリサイクル
環境に配慮したサービスが充実しており、廃棄物の削減やリサイクルの推進にも積極的に取り組んでいます。業者を選ぶ際は料金体系や作業内容だけでなく、アフターサービスの充実度も重要な判断基準として考慮するとよいでしょう。
公式サイトの情報が充実している
遺品整理業者を検索する際は、信頼できる業者を見つけるために会社のWebサイトを詳しく確認することが重要です。とくに初めて依頼する場合は、業者の実績や信頼性を慎重に評価する必要があります。
Webサイトに以下の情報が明確に記載されているか、一つひとつ丁寧に確認してみましょう。
- 料金表
- 許可証の有無
- 作業実績
- 会社情報
- サービス内容
特に、作業実績は実際の作業前後の写真や動画が掲載されていれば、業者の信頼性と専門性を示す重要な判断材料となります。詳細な説明や施工例が多く掲載されているほど、業者の経験の豊富さを確認できます。
情報を総合的に確認し、大切な遺品を安心して任せられる信頼性の高い業者を慎重に選びましょう。
遺品整理業者を選ぶ際の注意点3つ
遺品整理業者を選ぶ際には、安心して依頼できる業者を見極めるために、以下3つの重要なポイントに注意しましょう。
- 作業後に追加費用を請求してくる業者がいる
- サービス無料であっても別の名目で費用を請求してくる場合がある
- 不誠実な対応をされた場合は依頼を避ける
これらの重要なポイントを十分に意識して業者選びをおこなえば、後々のトラブルを未然に防げるため、安心して遺品整理を依頼できます。とくに初めて遺品整理を依頼する人は、ポイントを参考にしながら、慎重に業者を選定しましょう。
作業後に追加費用を請求してくる業者がいる
業者によっては見積書を出さない場合があり、作業完了後に予想以上の高額な請求をしてくることがあります。このような事態を避けるために、事前の確認が重要です。
信頼できる業者を選ぶためには、必ず正式な見積書を提出してくれる業者を選択し、内訳を細かく確認してください。
契約時には明示されていなかったオプションサービスや、予期せぬ追加作業による費用を、作業完了後に請求されるケースがあります。追加費用については、事前に発生する可能性について確認しておきましょう。
トラブルを防止するためには、契約に関する以下の点は見積もりの段階で確認してください。
- 料金体系
- 作業内容
- 保証範囲など
わずかな疑問点でも、その場で解消しておきましょう。
サービス無料であっても別の名目で費用を請求してくる場合がある
サービス無料を謳っている遺品整理業者は、とくに慎重に検討する必要があります。無料というキーワードに惑わされないようにしましょう。
「基本無料」と表示されているサービスは、通常初回の見積もりと相談対応のみが対象です。それ以外のサービスを無料で提供する業者の場合、貴重品や価値のある遺品を持ち去られるリスクがあります。このような被害は後から発覚することが多く、対応が困難です。
国民生活センターからも具体的な事例を含めた注意喚起がおこなわれており、トラブルは年々増加傾向にあります。
参照:こんなはずじゃなかった!遺品整理サービスでの契約トラブル-料金や作業内容に関するトラブルが発生しています-|国民生活センター
無料サービスは一見魅力的に見えますが、リスクを十分に考慮し信頼できる業者を慎重に選定することが重要です。安易に無料サービスに飛びつくことは避けましょう。
不誠実な対応をされた場合は依頼を避ける
最初の対応が不誠実な態度や説明が不十分な業者は、後々の作業でも問題が発生する可能性が高いため、避けることをおすすめします。
マニュアル通りの対応しかできない、あるいは融通が利かない業者との取引は、予期せぬ事態が発生した際にトラブルとなるリスクが高いです。このような業者は、契約時には問題なく見えても、実際の作業段階でさまざまな支障をきたす可能性があります。
遺品整理では、予想外の状況や追加の依頼が発生することが少なくありません。そのような場合に「契約外の作業なので対応できません」と一切の相談に応じない業者もあり、円滑な作業の妨げとなりかねません。
最初の説明内容が十分な業者であれば、仮に追加で依頼したいことが発生したとしても、柔軟に対応してくれる可能性があります。最初に業者の人と話す際は、丁寧に説明してもらえるかどうかという観点でチェックしてみましょう。
遺品整理業者に依頼する場合にかかる費用
遺品整理業者を選ぶ基準のひとつが費用です。しかし、費用相場はどれくらいなのかと気になる人は多いでしょう。
そこでここからは、遺品整理業者へ依頼する場合の費用相場を解説します。費用の決まり方についても併せて説明するため、安く抑える際の参考にしてみてください。
費用相場
遺品整理の費用相場としては、一般的な相場として5~25万円程度です。基本的に部屋の広さや部屋数に応じて料金が変動し、広くなるほど費用は増加します。
間取り別の相場料金は、以下のとおりです。
間取り | 料金相場 | 作業人数 | 作業時間 |
---|---|---|---|
1R・1K | 3万円~ | 1~2名 | 1~3時間 |
1DK | 5万円~ | 2~3名 | 2~4時間 |
1LDK | 8万円~ | 2~4名 | 2~6時間 |
2DK | 9万円~ | 2~5名 | 2~6時間 |
2LDK | 10万円~ | 3~6名 | 3~8時間 |
3LDK | 15万円~ | 4~8名 | 5~12時間 |
4LDK以上 | 22万円~ | 4~10名 | 6~15時間 |
料金は一般的な目安であり、具体的な状況や地域によって変動する可能性がある点には留意してください。
費用の決まり方
遺品整理の費用は、一般的に部屋の広さを基準に見積もられることが多いです。実際の作業において費用が大きく変動する要因は、以下のとおりです。
- 荷物の量
- 処分品の種類
- オプション
- エレベーターの有無
- 階数が高い
- 家の前に駐車スペースがない
そのため見積もりを依頼する際には建物の構造や周辺環境、駐車場の状況など、作業効率や安全性に影響を与える可能性のある条件を詳しく伝えておきましょう。正確な見積金額を得るために重要となります。事前に伝えておくことで、作業開始後の予期せぬ追加料金を避けられるでしょう。
遺品整理業者の費用を抑えるコツ2つ
遺品整理業者に依頼する際に費用を抑えるコツは、主に2つあります。
- 自分で整理する
- 遺品の買取を活用する
これらのコツを実践すれば、遺品整理の費用を大幅に削減できます。さらに、事前に整理を進めることで業者への依頼がよりスムーズになり、作業効率も上がるでしょう。
自分で整理する
遺品は自分で丁寧に分類をおこない、可燃ごみや粗大ごみなどで処分できる物は事前に捨てておくと、後の作業にかかる費用を大幅に抑えられます。
使用可能な状態の家電製品や家具などは、リサイクルショップやオンラインマーケットでの買取価格を事前に確認し、まだ価値がある物は売却することで収入を得られる可能性があります。
専門業者に任せるのは大型家具や重量物に限定すれば業者への依頼量を減らせるため、費用の節約につながるでしょう。
遺品の買取を活用する
まだ使用できそうな家具や家電製品は、できるだけ売却して有効活用することをおすすめします。とくに状態の良い物は、次の持ち主にとって価値のある品となる可能性が高いです。
リサイクルショップやネットオークション、フリマアプリなど最適な売却方法を選びましょう。売却手続きや発送作業などが負担に感じられる場合は、遺品整理業者に一括で引き取り依頼も可能です。
ただし、遺品整理業者への引き取り依頼は、自分でネット販売するよりも買取価格が安くなる傾向があります。また、買取りを依頼する際は必ず業者が「古物商許可」を保有しているかを確認してください。
遺品整理業者に依頼するメリット3つ
遺品整理業者に依頼すると、以下3つのメリットを得られます。
- 片付けの手間がかからない
- 遺品を買取してもらえる
- 遺品整理以外のさまざまな作業を依頼できる
遺品整理にともなう精神的・肉体的な負担の大幅な軽減が期待できます。ひとつずつ見ていきましょう。
片付けの手間がかからない
業者に依頼すると、煩わしい片付け作業から解放され、精神的な負担も大きく軽減できます。
専門の業者は経験豊富なスタッフが複数人で効率よく作業を進めるため、一人でおこなうよりも片付け時間の大幅な短縮が可能です。業者による遺品整理は、分別作業からごみの適切な処分まで、最短でわずか5時間程度で完了させられます。スピーディーな対応により、早期に日常生活を取り戻せます。
一方で、遺品整理を1人でおこなう場合には、物の仕分けや処分の判断に多くの時間と労力を要します。とくに思い出の品の取扱いには慎重な判断が必要となり、物品を保管するか処分するかの決定を一つひとつ下さなければいけません。
場合によっては、2〜3日以上の時間を要することもあるでしょう。また、大型家具や重い家電製品の移動などは一人で対応するのが困難であり、ケガのリスクもあります。
時間的な効率性や作業の手間、精神的な負担を軽減したい場合には、専門知識と経験を持つ業者に依頼しましょう。業者は効率的な作業計画を立て、適切な人員配置で迅速に作業を進められます。遺品の取扱いや処分に関する法的な知識も持ち合わせており、安心して任せられるでしょう。
遺品を買取してもらえる
遺品整理業者に依頼すると大切な品を適切に買取りしてもらえるため、処分の手間が省けます。
遺品整理の際には、専門のスタッフが不要な家電製品や家具などを丁寧に査定してくれます。特に使用状態の良い家電製品や手入れの行き届いた家具は、予想以上の高価格で買取りを検討してもらえる可能性が高いです。
たとえ買取価格がつかない品物であっても、多くの業者では作業費用の範囲内であれば無料で引き取ってもらえます。処分費用を支払う必要がなくなり、経済的な負担を軽減できます。不要になった家具や家電製品を無料で引き取ってもらえるだけでも、専門業者に依頼する価値は十分にあると言えるでしょう。
遺品整理以外のさまざまな作業を依頼できる
遺品整理を依頼する際、自分の状況やニーズに合わせてさまざまなオプションサービスを組み合わせることで満足のいくサービスを受けられます。業者によって提供されるサービスは多岐にわたり、遺品の処理から害虫駆除まで、幅広いオプションサービスが用意されています。
遺品整理は精神的な負担も大きく、専門的な知識や技術が必要となる場合もあるため、自力での対応が困難な場合は専門業者に依頼することがおすすめです。
複数の業者にそれぞれ個別に依頼すると、見積もりや打ち合わせの手間が増えることに加え、各業者への支払いが必要となります。結果的に、全体的なコスト増となりかねません。
遺品整理業者に一括で依頼することで、手続きの簡素化が図れます。さらに複数のサービスをまとめて依頼することによる割引なども期待できるため、費用面でもお得になるでしょう。
遺品整理業者に依頼するデメリット2つ
遺品整理業者に依頼するデメリットは、以下の2つです。
- 遺品整理の費用がかかる
- 悪徳業者に遭遇する場合がある
デメリットを押さえたうえで業者を選べば、より安心して任せられるでしょう。
遺品整理の費用がかかる
遺品整理を業者に依頼する場合は、専門的なノウハウと人員を確保できる一方で、自分で整理するよりも費用面でデメリットが生じます。
一方、自分で遺品整理をおこなう場合は基本的に不用品の処分にかかる費用のみで済むため、コスト面でのメリットは大きいです。
ただし、部屋が広く大量の遺品やごみが存在する場合は、時間的な制約や体力的な負担から、個人での対応には限界があります。そのため遺品整理を始める前に、部屋の状況を確認し、自分で対応できる作業量かどうかを慎重に見極めることが重要です。
もし作業量が多く自力での整理が困難だと判断した場合は、業者に依頼することを検討してみてください。
悪徳業者に遭遇する場合がある
遺品整理業者の業界では、残念ながら一部の悪徳業者が存在しており、遺族に不利益をもたらすケースが報告されています。
悪徳業者に依頼してしまうと不当な高額請求を受けたり、回収した不用品を適切な処理をせずに不法投棄したりなど、深刻なトラブルに発展する可能性があります。
また、遺族の心情に対する配慮が欠如していたり、故人の思い出が詰まった大切な遺品を雑に扱ったり、作業中の態度や言動が不適切であったりする業者も少なくありません。
遺品整理業者に依頼する際は業者の評判や実績、料金体系、対応の丁寧さなどを事前に十分に調査し、信頼できる業者を慎重に選定することが重要です。
遺品整理業者の選び方まとめ
遺品整理業者を選ぶ際はサービスの質や実績、対応の丁寧さ、評判など、さまざまな視点から総合的に検討しましょう。信頼できる業者を選ぶことで、故人の想いや思い出の品を大切に扱ってもらいながら遺族の心情に配慮した、スムーズで安心な遺品整理を実現できます。
大切な人の遺品を扱う重要な作業だからこそ、時間をかけて慎重に業者選びをしましょう。故人への最後の供養にもつながる大切な選択となります。
遺品整理の処分にお困りの場合は、豊富な経験と実績を持つ山本清掃へご相談ください。山本清掃は、環境省が推奨する「優良認定事業者」の認定を受けており、確かな信頼と実績を積み重ねています。ご不明な点や気になることがありましたら、メールや電話、LINEにて、お気軽にお問い合わせください。