「遺品整理の見積もりを依頼したら100万円と言われた」「予想していた金額よりかなり高額で詐欺ではないかと心配している」という人は、少なくないでしょう。遺品整理にかかる費用は高額になりやすく、トラブルになりやすいポイントのひとつです。
しかし、遺品整理で100万円請求されたからといって、必ずしも悪徳業者ではないため注意が必要です。
本記事では、遺品整理で100万円請求される可能性があるケースや費用の相場について、徹底的に解説します。費用を安く抑える方法も紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
目次
遺品整理で100万円請求される可能性があるケース4つ
遺品整理で請求額が100万円になることは、実は珍しいことではありません。請求額が高額になるケースは、以下の4つです。
- 遺品の量や部屋数が多い
- ごみ屋敷になっている
- 特殊な作業が必要
- 供養などのオプションを利用する
なぜ高額になってしまうのか、詳しく見ていきましょう。
遺品の量や部屋数が多い
遺品整理の費用は、処分する遺品の量や作業するスタッフの人数に大きく左右されます。部屋数が多かったり遺品が大量にあったりする場合などは、高額になりやすいです。
例えば、一軒家などの遺品整理は部屋数が多い、2階や3階からの運び出しが必要となるなど、費用が高額になる条件が重なっています。遺品の量は少なくても大型家具や大型家電などの処分費用がかさみやすい物が多数含まれている場合は、高額になることは少なくありません。
また、エアコンは取り外し工賃が別途かかるうえ、処分するのに手数料が別途発生するため、複数ある場合は費用を多めに考えておきましょう。
ごみ屋敷になっている
ごみ屋敷の遺品整理は作業の困難さや処分する不用品の多さ、作業工程が増えることから、費用が膨らみやすくなります。ごみが多かったり・部屋の状態が悪かったりするほど作業工程が増え、片付けるスタッフの数や時間も増加するためです。
また、ごみ屋敷の場合はリサイクルに回せる不用品などが限られてしまい、仕分けや清掃なども困難なケースがほとんどです。状態が悪いほど費用がかさむため、できるだけ早く遺品整理を進めるとよいでしょう。
特殊な作業が必要
孤独死など特殊な現場で消臭など特殊清掃をおこなわなければならない場合は、別途費用が発生するため高額になりがちです。また、エレベーターのない集合住宅での遺品整理や運び出しが困難な場合なども、追加費用が発生して高額になるケースがあります。
収集車が入れないなど、周辺の状況次第で作業費用がかさむこともあるので、事前に見積もりを取って確認することが重要です。とくに消臭・除菌作業や害虫駆除、特殊清掃などは作業料金が高額で、部屋数が増えるほど費用がかかります。
その結果、請求額が100万円を超えることも少なくありません。
供養などオプションを利用する
遺品整理で供養や遺族への遺品送付などのオプションを利用した場合も、費用が高額になる場合があります。オプションの内容は業者ごとに異なり費用もさまざまですが、中にはリフォームや車の処分など、高額になるオプションを依頼できる業者もあるためです。
オプションを利用することで遺品整理をスムーズに進められますが、発生する費用には注意が必要です。予算の範囲内で利用するものを決めたり一部を自分でおこなったりすることで、費用が高額になる事態を防げるでしょう。
遺品整理の費用相場
遺品整理の費用が妥当かどうかは、相場を知ることで判断しやすくなります。遺品整理の費用を左右するポイントは、以下の4つです。
- 部屋の広さ
- 遺品の量
- 作業スタッフの人数
- 作業時間
オプションなどを利用した場合、その分費用が発生します。とくに特殊作業は高額な費用が発生するため、最初に料金を確認しておくと安心です。一般的な部屋の広さと遺品の量による料金の目安は、以下の表を参考にしてください。
部屋の広さ | スタッフの人数 | 作業時間 | 費用の目安 |
---|---|---|---|
1R・1K | 1~2名 | 1~2時間 | 30,000~80,000円 |
1DK | 2~3名 | 2~4時間 | 50,000~120,000円 |
1LDK | 2~4名 | 2~6時間 | 70,000~200,000円 |
2DK | 2~5名 | 2~6時間 | 90,000~250,000円 |
2LDK | 3~6名 | 3〜8時間 | 120,000~300,000円 |
3DK | 3~7名 | 4~10時間 | 150,000~400,000円 |
3LDK | 4~8名 | 5~12時間 | 170,000~500,000円 |
4LDK以上 | 4~10名 | 6~15時間 | 220,000~600,000円 |
これらはあくまで、一般的な作業量や費用の目安です。オプションや特殊作業の料金は、別途加算されます。遺品の量や部屋の状態によって料金は大きく異なるため、一般的な費用の目安としてお考えください。
遺品整理で100万円と言われたら?費用を下げるポイント4つ
遺品整理で100万円を請求された場合、少しでも費用を下げられないかと気になる人は多いでしょう。少しでも抑えるために、以下4つのポイントを見ておきましょう。
- 相見積もりを取る
- 可能な範囲で自分でできる作業をおこなう
- 不用品の買取りを利用する
- 値下げ交渉する
ひとつずつ解説します。
相見積もりを取る
遺品整理の費用は業者によって異なるため、複数社から見積もりを取り、費用や作業内容を比較してみてください。業者ごとにサービス内容や費用の加算方法などが異なるため、見積もりの内容を精査するとより比較しやすくなります。
2社以上に見積もりを依頼することで、相場や価格の目安がわかりやすくなるでしょう。1社のみで費用を高いと決めるのではなく、必ず相見積もりを取り費用を比較することが大切です。
また、正確な費用を見積もってもらうために、できるだけ現地に来てもらい実際の遺品の量や内容などを確認してもらうとよいでしょう。
可能な範囲で自分でできる作業をおこなう
遺品整理の作業は複数あるため、自分で一部だけでもおこなうことで費用を節約できます。例えば、遺品の整理や仕分け、不用品の処分は自分でおこなえる作業のひとつです。少しでも自分で進めることで業者に依頼する作業が減り、費用を節約できます。
業者に依頼する部分を自分では難しいことだけに限定すれば費用を抑えられるので、自分でできることはないか作業内容を見直してみましょう。ただし、遺品整理を自分でおこなうことにはデメリットもあるため、あらかじめ理解しておくことが大切です。
遺品整理を業者に依頼したときと自分でおこなったときのメリット・デメリットは、以下の表のとおりです。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
自分でおこなう場合 |
|
|
業者に依頼した場合 |
|
|
不用品の買取りを利用する
遺品整理では、まだ使える不用品がたくさん出ることが少なくありません。状態のよい不用品は買取りしてもらうことで、遺品整理の費用を節約できます。
遺品整理の費用を抑えつつスムーズに進めたい場合は、作業と同時に買取りに対応している業者を利用するのがおすすめです。
ただし、買取りしてもらうためには事業者が「古物商許可」を保有している必要があります。そのため、すべての遺品整理業者が買取りに対応しているとは限らない点に注意が必要です。
買取りに対応していない場合は、自分で買取業者を手配したり持ち込んだりすることで、費用を節約できるでしょう。
値下げ交渉する
見積もりが高額になってしまった場合は、どうしたら費用を下げられるかを直接業者に交渉してみるのもおすすめです。例えば、不用品の引き取りを大型家具だけにしたり、遺品整理の日程や時間を業者に合わせたりすることで、費用を安くできる場合があります。
値下げが可能か否かは業者によって異なるため、費用を安くできるポイントがないか、直接相談することが大切です。
ごみ屋敷になっている場合や特殊作業が発生する場合など、どうしても値下げが難しいケースもあります。しかし、多くの業者は相談に乗ってくれるので、まずは気軽に交渉してみるとよいでしょう。
遺品整理で100万請求するような悪徳業者に騙されないための注意点
遺品整理で100万円超の費用が発生するケースはあるものの、中には悪徳業者によるぼったくりである場合もあります。そのため、100万円で依頼する前に悪徳業者ではないかどうか見極めることが重要です。
遺品整理で悪徳業者に騙されないための注意点は、以下の5つです。
- 資格の有無を確認する
- 複数名で立ち会いする
- 現地見積もりをおこなう
- 費用の内訳や追加費用の有無を確認する
- 信頼できる業者に依頼する
詳しく説明していきます。
資格の有無を確認する
遺品整理に資格は必要ありませんが、不用品の引き取りや買取りには資格が必要なため、事前に確認しておきましょう。遺品整理で確認すべき資格は、以下の2つです。
依頼する作業 | 必要な資格 |
---|---|
不用品の引き取り | 一般廃棄物収集運搬許可 |
不用品の買取り | 古物商許可 |
一般廃棄物収集運搬許可の有無は、お住まいの市町村のホームページにて公開されているため、見積もりを取る前に確認できます。許可を得ていない業者に依頼してしまうと高額請求や不法投棄などのトラブルに巻き込まれ、さらに高額な費用がかかってしまう場合もあります。
複数名で立ち会いする
遺品整理の見積もりや実施は複数名で立ち会うことも、悪徳業者に対する有効な対策のひとつです。とくに気の弱い人や女性は注意し、可能であれば男性などに同席してもらうとよいでしょう。
悪徳業者に遭遇してしまった場合、契約しないと帰ってくれない・高圧的な態度で契約を迫るなどトラブルになるケースもあります。万が一遭遇したときに備え、あらかじめ予防策を立てておくと安心です。
見積もりしてもらうときはその場で決断するのではなく、きちんと検討してから依頼することも大切です。あらかじめ見積もりだけを依頼したいこと、別途検討してから正式にお願いしたいことを伝えておくと、トラブルになりにくいでしょう。
現地見積もりをおこなう
遺品整理を依頼するときは、できるだけ現地に来てもらい、遺品の量や内容を確認してもらったうえで見積もりをしてもらいましょう。状態を正しく把握してもらうことで正確な費用を提示してもらえるため、後から金額が大きく変わることを防げます。
メールや写真などで見積もりをしてもらえる業者もありますが、追加費用が発生するなどトラブルの原因になりがちです。遺品の量や内容・部屋の状態などをしっかり確認したうえで見積もりをしてもらわないと、正確な金額を出すのは難しいため、可能な限り現地見積もりを依頼してください。
費用の内訳や追加費用の有無を確認する
見積もりを出してもらったら、作業内容や費用の内訳・追加費用が発生しないかをしっかり確認しましょう。費用面におけるトラブルの発生を、かなりの確率で防げます。
とくに、追加費用の有無をしっかり確認しておくことが大切です。追加費用が発生したために、気付いたら相場よりもはるかに高い金額を支払っていたというケースは、よくある話です。
どうしても追加費用が発生しそうな場合は、理由や料金の範囲をしっかり確認しておくことが大切です。
見積もりがあまりに安すぎる場合や相場とかけ離れている場合や、詳細がわかりづらい見積もりしか出してもらえない場合は、とくに注意が必要です。見積もりの内容で不明点や不安に感じる点がある場合は、依頼する前に納得するまで必ず確認してください。
信頼できる業者に依頼する
遺品整理を依頼するときは、業者の接客態度や遺品の取扱い・口調などもしっかり見て、信頼できる業者に依頼しましょう。実際に利用した人の口コミを確認することも重要になるため、できれば業者のホームページだけではなくGoogleマップの口コミなど複数の評価を確認しておくのがおすすめです。
対応が雑な業者に依頼してしまうと、遺品を乱暴に扱われたり大切なものを捨てられたりする可能性も考えられます。電話対応や訪問見積もりなどを通して、自分が信頼できると感じた業者に依頼することが大切です。
遺品整理で優良業者を選ぶポイント3選
遺品整理は業者選びが重要と言っても、どの観点で選べばよいかわからない人も多いでしょう。遺品整理で優良業者を選ぶポイントは、以下の3つです。
- 料金プランがわかりやすい
- ホームページに詳しい情報がある
- スタッフの対応が丁寧
順番に見ていきましょう。
料金プランがわかりやすい
遺品整理を依頼するときは、料金プランや見積もりの内容がわかりやすい業者がおすすめです。
優良業者のほとんどが、シンプルな料金プランを用意しており、ホームページなどにわかりやすく情報を掲載しています。また、見積もりにも詳細が記載されており、大まかな費用が把握しやすくなっていることがほとんどです。
料金プランが記載されていない、見積もりを取っても内容が大まかすぎて費用の詳細がわからない、といった場合は注意が必要です。料金はトラブルになりやすいポイントなので、丁寧に確認してください。
ホームページに詳しい情報がある
優良業者のほとんどがホームページを公開しており、費用や作業内容、実績などをわかりやすく紹介しています。ホームページを確認することでどのように作業してくれるのかイメージしやすくなるため、選ぶうえでの重要なポイントとなるでしょう。
ホームページがなかったり、あったとしても更新されていなかったりする場合は、営業実態があるかどうかを疑う必要があります。
営業実態が気になる場合は、一般廃棄物収集運搬業の有無を確認したり、GoogleマップやSNSなどで口コミを調べたりすることが有効です。
スタッフの対応が丁寧
問い合わせや見積もりに対し、スタッフがどのように対応してくれるかもしっかり見ておきましょう。優良業者であれば遺族への配慮や心遣いがあり、気持ちよく対応してくれるはずです。
一方、悪徳業者の場合は対応が悪かったり問い合わせに対しても丁寧に答えてくれなかったりするなど、違和感を覚えることが増えてきます。作業内容に関する質問をいくつかしてみると、普段の対応力も見られます。
ぜひ丁寧にチェックし、業者を判断するときの参考にしてください。
遺品整理で100万円請求されるケースについてまとめ
遺品整理で請求額が100万円を超えるケースは、少なくありません。主なケースは、以下の4つです。
- 遺品の量や部屋数が多い
- ごみ屋敷になっている
- 特殊な作業が必要
- 供養などオプションを利用する
正しい費用を把握するためには、現場を見てもらって見積もりを出してもらうことや相見積もりを取ることが大切です。仮に100万円を請求された場合でも、作業内容の見直しや交渉で値段を抑える可能性は残っているので、業者に直接してみるとよいでしょう。
ただし、遺品整理では悪徳業者も一定数いるため、優良な業者かどうかを見分ける力も必要です。提示された金額が適正か否かを見極め、悪徳業者に騙されないようにしてください。
山本清掃では、ご家族の皆さまに寄り添い、心を込めて遺品整理をさせていただいております。下見やお見積もりなども無料でおこなっておりますので、小さなことでもメールや電話、LINEにてぜひ気軽にご相談ください。