遺品整理は、故人の大切な思い出が込められた品を適切に仕分け、処分や保管をする重要な作業です。一つひとつの品物に対して丁寧な判断と対応が必要となります。具体的な流れと手順を理解することで、効率よく作業をおこなえます。
本記事では、遺品整理の具体的な進め方から注意点まで詳しく解説します。丁寧に遺品整理を進め、故人との大切な思い出を整理していきましょう。
目次
遺品整理を依頼してから作業完了までの流れ
遺品整理を専門の業者に依頼すれば、適切な整理をおこなえます。依頼してから作業完了までの流れは、以下のとおりです。
- 業者に問い合わせをして見積もりを取る
- 契約をする
- 作業前の打ち合わせをする
- 仕分け・梱包・搬出・清掃をする
- 現場確認をして精算をする
ひとつずつ解説します。
業者に問い合わせをして見積もりを取る
遺品整理業者への連絡方法は電話やメール、LINEなどがあります。状況に応じて、最適な方法を選びましょう。
業者に問い合わせをする際には、以下の基本情報を聞かれるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
- 作業を実施する正確な住所
- 建物の種類(マンション、一戸建て、アパートなど)と築年数
- エレベーターの有無
- 片付ける必要がある荷物の量(段ボール箱の数など)
- 作業希望日(第二希望まで考えておくと良い)
これらの情報をあらかじめ整理しておくと、スムーズに打ち合わせができます。特に、作業場所の住所は間違えないように気を付けてください。
見積もりの日程は事前に決めておき、可能であれば現場での見積もりを依頼しましょう。
遠方や急ぎの場合は、室内の様子がわかる写真を送ると、おおよその見積もりを出してもらえます。
契約をする
見積もりの内容を確認し、金額や作業範囲などを検討した上で依頼するかどうかの最終判断をします。依頼を決定した場合は契約書に署名し、実印もしくは認印を押印します。
契約書の受け取りは直接手渡しや郵便での配送、PDFファイルでのメール送信など、状況に応じて柔軟に対応してもらえます。
具体的な作業日程が決まったら、契約手続きは完了です。
作業前の打ち合わせをする
契約完了後、担当者との打ち合わせをおこないます。作業内容や手順、スタッフの配置計画などを確認します。
作業内容については十分に確認し、不明点や特別な要望がある場合は、事前に担当者へ伝えておきましょう。
遺品整理で保管してほしい品物や探してほしい貴重品などは、事前にリストアップして担当者に伝えておくと、当日はスムーズに進めてもらえます。
仕分け・梱包・搬出・清掃をする
当日は遺品を種類ごとに分類し、包装を施したうえで搬出作業をおこないます。
清掃作業については玄関やベランダ、キッチン、風呂場、トイレなどを清掃し、衛生的な状態に仕上げます。
仕分けの際の注意点として、賃貸物件には契約時から備え付けの設備や備品が数多くあるため、誤って処分しないよう気を付けましょう。具体的な例は、以下のとおりです。
- 天井や壁に取り付けられている照明器具
- 壁かけタイプのエアコン
- ガスコンロ
引越し作業を開始する前に必ず管理会社へ連絡し、物件の設備や備品の中で退去時に残す物を確認することが重要です。
現場確認をして精算をする
作業が終わったら、現場を確認します。現場確認の際は、事前に管理会社へ連絡し、どこまで清掃すべきか確認しておきましょう。必要に応じて写真撮影などの記録を残しておくと良いでしょう。
作業完了後、双方で確認をして料金を支払います。支払い方法は原則として作業後の一括払いですが、業者によっては分割払いにも対応しています。分割払いを希望する場合は、事前に相談しておきましょう。
支払いの時期や金額は、見積もりを取る時に確認してください。特に追加料金が発生する可能性がある場合は、条件や金額についても確認することが重要です。
遺品整理業者に依頼する場合のポイント3つ
遺品整理業者に依頼する際のポイントは、以下の3つです。
- 不用品の廃棄や買取りができる許可証を持っている
- 料金が分かりやすい業者に依頼する
- 複数の業者から見積もりを取る
ポイントを押さえれば、信頼できる業者を選べます。
不用品の廃棄や買取りができる許可証を持っている
遺品整理でのごみの廃棄や不用品の買取りには、法律で定められた以下の許可証が必要です。
- 一般廃棄物収集運搬許可
- 古物商許可証
許可を保有せず、サービスを提供している業者は違法です。不適切な廃棄物処理や物品の転売など、トラブルの原因となる可能性が高いため、依頼は避けてください。
一般廃棄物収集運搬許可は、遺品整理業者が保有していなくても、許可を持つ提携業者に委託していれば問題ありません。依頼前に必ず業者のホームページで許可証の有無を確認し、不明点や疑問点があれば直接問い合わせて確認しましょう。
料金が分かりやすい業者に依頼する
料金体系が把握しやすい業者に依頼することをおすすめします。作業内容ごとの料金明細があると、後々のトラブル防止にもつながります。
業者を選ぶ際には、必ずホームページの料金表を事前に確認しましょう。
遺品整理と不用品処分のセットプランがあるのか、作業完了後の後払い対応が可能か、などを事前にチェックしておくと良いでしょう。また、分割払いなどの支払い方法があるかどうかも確認してください。
想定外の追加料金が発生する可能性がないかも、確認しておきましょう。特に、特殊な廃棄物の処理費用や遠方への運搬費用などの追加料金の有無については、契約前に確認することが大切です。
複数の業者から見積もりを取る
遺品整理業者は3社以上から見積もりを取得しましょう。複数の業者から見積もりを取ることで、サービス内容や価格の比較、検討ができます。
遺品整理の料金は主に物量と部屋の広さを基準に決まります。しかし、業者によって査定方法や価格設定が異なり、同じ条件でも価格差が大きいこともあるでしょう。
複数の業者を比較した際に作業内容やサービスの質が同等であれば、より安い業者を選択するとコストを抑えられます。
見積もり時の出張費用は多くの業者が無料です。しかし、業者によっては出張費用が発生する場合もあるため事前に確認しておきましょう。
遺品整理を自分でおこなう場合の流れ
遺品整理を自分でおこなう場合の流れは、以下のとおりです。
- 遺品を仕分ける
- 遺品を処分する
ひとりで抱え込まず、遺族と協力して取り組みましょう。
遺品を仕分ける
遺品整理を自分でおこなう場合、効率よく作業を進めるために、遺品を以下3つのグループに分類してみてください。
- 思い出の品や貴重品
- まだ活用できる物
- 処分する物
貴重品は法的な手続きが必要となる場合が多いため、発見次第、日付と発見場所を記録してから段ボール箱などにまとめましょう。他の遺品の整理作業が一段落した後に、遺族全員で今後の取扱いについて相談してください。
整理作業で不安な点がある場合は、遺品整理の専門家へ相談すると、遺族間のトラブルや法的な問題を未然に防げるでしょう。特に貴重品や不動産関連の書類を発見した際は、早めに専門家へ相談してみてください。
遺品を処分する
遺品を処分する際は、自治体が定めている廃棄物処理のルールと規則に従い、適切に廃棄する必要があります。分別方法や収集日などをしっかりと確認してください。
特に、家電製品の処分には注意が必要です。テレビやエアコン、冷蔵庫、洗濯機の4品目は家電リサイクル法の対象となっています。メーカーや大きさによって、リサイクル料金の支払額が異なります。収集運搬料金も別途発生する場合があるため、事前に確認しましょう。
遺品でまだ使用可能な物品は、リサイクルショップへの持ち込みやフリマアプリ、オークションサイトでの売却を検討するのも良い選択肢です。売却によって廃棄物を減らせるうえに、処分費用を抑えられます。
遺品の量が多い場合や重量のある家具、大型家電などがある場合は、一人での作業は危険をともないます。そのような場合は、遺品整理の専門業者に依頼すると安全かつ効率よく処理を進めてもらえるでしょう。
遺品整理の流れについてまとめ
遺品整理は、故人の思い出や大切な品を丁寧に整理しながら、心と時間に余裕を持って計画的に進めることが大切です。一つひとつの品物には故人との思い出が詰まっているため、慎重な取り扱いが求められます。
専門業者に依頼する方法と自分でおこなう方法を十分に理解したうえで、自身の状況に対して最適な方法を選択しましょう。
遺品整理でお困りの場合は、山本清掃へご相談ください。山本清掃は、環境省が推奨する「優良認定事業者」の認定を受けています。メールや電話、LINEにて、お気軽にお問い合わせください。