「遺品整理を自分でおこなう場合はどうしたらいいの?」と、お悩みの方も多いのではないでしょうか。
遺品整理は基本的に、自分だけの判断で行うことはおすすめできません。自分だけで遺品整理を進める場合は、親族や相続人と話し合ってからにしましょう。
本記事では、遺品整理を自分で行う場合の準備や手順について解説します。不用品の処分方法や遺品整理を自分でしないほうがいいケースについても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
遺品整理を自分でする際に必要な準備3つ
遺品整理を自分でおこなう際には、以下の準備が必要です。
- 整理・処分に必要な用具を揃える
- 親族や相続人に連絡する
- スケジュールを決める
遺品整理を実施するまでに、必ず済ませておきましょう。
整理・処分に必要な用具を揃える
まずは遺品整理をスムーズに進めるために、必要な用具を揃えます。必要な用具は、以下のとおりです。
必要な用具 | 用途 |
---|---|
ダンボール | 捨てるものや残すものを仕分ける際に使用 |
油性マジック | 仕分けしたダンボールの中身を区別するための記付け |
ガムテープ | ダンボール箱の梱包 |
ごみ袋 |
・ごみが発生した際に捨てるための袋 ・実際のルールに合わせて複数の種類のごみ袋を用意 |
ひも | 本や雑誌などをまとめるときに使用 |
はさみ・カッターナイフ | ひもを切るときに使用 |
ドライバー・ペンチ・ハンマー | 家具の解体 |
台車 | 屋外への運搬 |
また、遺品整理をするときは衛生面や安全面を考慮して、以下のものを用意しましょう。
- 作業服
- マスク
- 手袋
- スリッパ
遺品整理では長期間放置されたものに触れて、ホコリやカビが舞うことがあるため、健康被害がないように服装も万全に整えることが大切です。
親族や相続人に連絡する
遺品整理後のトラブルを防ぐためにも、事前に親族や相続人に遺品整理をおこなうことを伝えましょう。
独断で遺品整理をおこなうと、誤って貴重品や重要書類を捨ててしまい、親族や相続人とのトラブルにつながる可能性があります。トラブルを最小限に抑えるには、親族や相続人と残すべき遺品について話し合って決めることが大切です。
また、大量のごみや重い家具など、自分だけで対応できない場合は、必要な人数を事前に確保しておきましょう。
スケジュールを決める
遺品整理を計画的に進めるためには、スケジュールを設定することが重要です。計画を立てずに進めると、作業が終わらない可能性が高いためです。
親族や相続人など複数人で遺品整理をする場合は各自の役割を明確にし、「1日目はリビング」「2日目は書斎」といったように、具体的な作業内容を決めましょう。
スケジュールを明確にすることで、作業をスムーズに進められます。
なお、故人が賃貸に住んでいて解約する場合は期限があるので、スケジュールに余裕を持たせて整理することが大切です。
遺品整理を自分でする際の手順3つ
遺品整理を自分でおこなう際は、以下の手順で進めます。
- 残す必要があるものと不用品を仕分ける
- 不用品を分別して処分する
- 清掃する
それぞれ詳しく解説します。
残す必要があるものと不用品を仕分ける
最初に、残すべきものと不要なもので分けましょう。残すべきものの例は、以下のとおりです。
- 通帳
- 印鑑
- 現金
- クレジットカード
- 有価証券
- 土地の権利書
- 身分証明書
- 貴金属
- 美術品
- 写真
- 手紙
- 故人が大切にしていたもの
資産価値があるものや、形見分けの対象になるものは不用品として処分しないように分けておきましょう。とくに、重要書類は紛失しないようにファイルでまとめておくことをおすすめします。
残すべきかどうかわからないものは一旦「保留」扱いにして、後で再確認するのもひとつの手です。
不用品を分別して処分する
次に不用品での中から売却できるものを取り除き、残った不要なものを処分します。捨てるものは可燃ごみや不燃ごみ、資源ごみ、粗大ごみなど自治体のルールに合わせて分別してください。
基本的にどの自治体でも可燃ごみや不燃ごみなどは、指定されている日時・場所に捨てれば問題ありません。ただし、ごみの量が多いと一度に持ち運ぶのが大変なため、ごみ処理場に自己搬入することを検討しましょう。
なお、売却できそうなものはリサイクルショップやフリマアプリなどを利用することになります。
清掃する
不要なものを片付けたら、最後に掃除をします。
とくに、賃貸の場合は解約時に原状回復の義務があるため、しっかりと掃除をしましょう。原状回復とは、借主が入居時と同じ状態にして貸主に返却することです。
故人が汚した場所や破損してしまった場所は、補修費を遺族で負担しなければならない可能性があるため、できるだけきれいな状態にすることをおすすめします。
持ち家で被相続人が亡くなったために空き家になった場合は、売却することも検討してみてください。
遺品整理後の不用品を自分で処分する方法
遺品整理後の不用品を処分する方法として、以下の4つがあります。
- 自治体で処分する
- リサイクルショップやフリマアプリで売却する
- 供養する
- 遺品整理業者に依頼する
適切な方法で処分するために、ひとつずつ見ていきましょう。
自治体で処分する
可燃ごみや不燃ごみ、資源ごみ、粗大ごみなどは自治体のルールにしたがって処分しましょう。自治体のガイドブックやホームページなどを確認すれば、正しい処分方法を調べられます。
ソファやタンスなどの大型家具を捨てる場合は、必要に応じて分解する必要があります。粗大ごみとして捨てる場合も、自治体によって予約制になっていることがあるので、ルールを確認しておきましょう。
また、自治体に粗大ごみの回収を依頼する際は、基本的に家の中から運び出すサービスは含まれていません。
自分で屋外に運ぶのが難しい場合は、周囲に手伝ってもらうか不用品回収業者に依頼することを検討しましょう。
リサイクルショップやフリマアプリで売却する
家具や家電、衣類などはリサイクルショップやフリマアプリでの売却も可能です。新品やブランド品などは買取りしてもらいやすく、貴重なものであれば高値がつく場合もあります。
売却できるものが多かったり持ち運ぶのが困難だったりする場合は、出張買取サービスも検討してみてください。
リサイクルショップで売却できなかったものは、フリマアプリに出品するのもよいでしょう。自分で価格を設定できるため、リサイクルショップよりも高値で売却できる可能性があります。
ただし、フリマアプリの場合は自分で発送の手続きをする必要があり、手間がかかる点に注意が必要です。需要がないものは売れ残るため、長期間処分できないリスクもある点も理解したうえで利用しましょう。
供養する
ごみとして捨てるのに抵抗がある場合は、お焚き上げをしてもらうことも考えましょう。
お焚き上げとは、お寺や神社などでご祈祷してもらった後に焼却する儀式のことです。物品に宿る魂を天に送るとされているため、遺族の心の整理につながるでしょう。
とくに、故人が大切にしていた思い出の品を処分したい際におすすめです。ただし、プラスチックや金属類などはお焚き上げできないことがあるため、事前に確認しておきましょう。
遺品整理業者に依頼する
自分一人では処分するのが難しい場合は、遺品整理業者に依頼することも考えてみてください。プロの遺品整理士が遺族に配慮しながら、適切に遺品の分別および回収をしてくれます。
費用はかかるものの、短期間で大量の不用品の回収に対応しています。
業者によっては買取りサービスも提供しており、遺品整理にかかる費用を抑えることも可能です。また、ハウスクリーニングに対応している業者もいるため、汚れや臭いが落とせない場合は依頼しましょう。
ただし、悪徳業者に引っかからないように注意が必要です。誤って依頼してしまうと、高額請求や不法投棄などのトラブルに発展する可能性があります。
信頼できる業者に依頼するためにも、以下のポイントをチェックしておきましょう。
- 自治体の一般廃棄物処理業の許可を取得している
- ホームページに実績が記載されている
- 料金形態が明確である
- 見積もりの対応が丁寧である
- 見積額が相場と同じ価格である
- 口コミにいい評判が多い
上記のポイントを押さえることで、安心して依頼できるでしょう。
遺品整理を自分でしないほうがいいケース
遺品整理を自分でしないほうがいいケースとして、以下の2つがあります。
- 孤独死や自殺が起きた
- 大量のごみを短期間で処分する必要がある
各ケースに応じた対応方法を見ていきましょう。
孤独死や自殺が起きた
故人が孤独死をすると特殊清掃が必要になるため、業者に依頼することをおすすめします。
孤独死で亡くなった人の体液や血液がある場合、故人では汚れや臭いを落とすのが難しいためです。体液や血液があると害虫も発生する恐れがあり、特殊清掃に任せることが望まれます。
また、不衛生な環境で遺品整理をすると、感染症のリスクもあります。精神的にも大きな負荷がかかるため、業者に依頼することを検討しましょう。
大量のごみを短期間で処分する必要がある
大量のごみがあり、かつ短期間で処理する必要がある場合は、遺品整理業者に依頼しましょう。
とくに、ごみ屋敷と呼ばれるほどごみが多い現場は健康や安全に対するリスクが高いため、自分だけでの対応は避けるべきです。
ごみの山を歩く際に足を崩して転倒する危険性や、長期間放置された汚物や腐敗物により、有害な細菌やウイルスなど衛生面でのリスクがあります。悪臭や害虫の発生、カビの蔓延など、健康に有害な要素が多数存在するため、自分では対応せずに特殊清掃業者に依頼することをおすすめします。
遺品整理を自分で行う方法のまとめ
遺品整理を自分で行う際は、しっかり準備をしてから望みましょう。事前に親族や相続人と話し合い、スケジュールや遺品整理をする人を決めてから取り組むことで、遺族間でのトラブルを最小限に抑えられます。
遺品整理の手順はまず残すものと不用品に分類します。次に、不用品を分別して自治体のルールにもとづいて処分してください。必要に応じて、リサイクルショップでの売却やお焚き上げでの供養も検討してみてください。
大量にごみがある場合や、短期間で遺品整理をする必要がある場合は、遺品整理業者に依頼することをおすすめします。遺品整理業者を依頼する前に、必ず自治体の許可を得ていることを確認してください。
山本清掃でも遺品整理を受け付けています。京都市の一般廃棄物処理業の許可を得ているため、安心してご依頼ください。経験豊富な遺品整理士が故人の生前大切にしたものを、ご遺族に配慮しながら回収します。
メールや電話、LINEで無料見積もりを実施しています。現地での見積もりも無料で対応していますので、遺品整理でお悩みの方はお気軽にご相談ください。